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ブタでは薬物送達デバイスにより結核治療を合理化できる

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

安全に胃に留まり、数週間にわたって大量の薬剤を放出する、回収可能なワイヤ様デバイスが開発された。ブタでの試験に成功したこの新しい送達システムは、負担の大きい量の経口薬で治療が行われる結核(TB)などの感染症の薬物治療への支援が行き届かない遠く離れた地域の患者を助けることができる。TBは現在最も広まっている悲惨な感染症の1つであり、2017年には世界で約1千万の症例を引き起こした。ほとんどのTB症例は経口抗菌薬で有効に治療できるが、大半の治療では数ヵ月間大量の複数の薬剤が投与される(平均的な60kgの患者に1日に3.3gの抗菌薬が必要である)。このような治療法に従うことは患者にとって困難となり得る(これまでの研究で、50%の患者は治療の推奨事項を続けることが困難であることが報告されている)。十分な医療財源のない発展途上の地域では特にそうである。その結果、患者の治療遵守不良が、治療失敗および薬剤耐性TB株出現の主要な寄与因子となっている。Malvika Vermaらは、より実用的な送達システムのニーズに応えるため、60秒で食道を通して胃に設置できる柔軟なワイヤに収納されたビーズに似た薬剤から成る新しい基盤を開発した。Vermaらはこのデバイスを健康なブタで試験し、1週間にわたって標準的なTB抗菌薬リファンピシンを、そして4週間にわたってドキシサイクリンヒクラートを安全に放出でき、治療終了後に鼻腔胃チューブを介して容易に回収できたことを明らかにした。重要なことに、インドのTB医療従事者111例およびTB患者300例の質問票から、長期間の鼻腔胃薬物送達システムは現場で利用可能なことが示され、確立されたモデルで、このようなデバイスにより患者1例あたり8,000ドル以上節約できることが予測された。

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