News Release

インドで非正規医療提供者のトレーニングにより医療の質が改善

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

インドで、非正規医療提供者のトレーニングにより、農村地域で彼らが患者に提供する医療の質が改善されたことが、新たな研究で報告された。医療専門家と政策決定者が、医療システムにおけるこうした非正規の医療提供者の位置づけについて議論を続けていたことを考えると、今回の結果は重要な洞察を提供する。世界の貧困層の大部分にとって、医療提供を改善することは依然として医療改善の中心的部分を成している。概してプライマリ医療の提供が弱いと見なされているインドにおいて、一般的な病態について医療を求める多くの農村部居住者にとって、選択肢は正規の医療トレーニングを受けていない医療提供者である。このような現実を認め、また非正規の部門に働きかけることは、代替の選択肢がほとんどない状況での医療の質を改善する1つの方法と考えられている。今回、そうした探索の可能性について情報をもたらすため、Jishnu Dasらは、西ベンガル地域の300人以上の非正規医療提供者を対象とし、その一部に対して9ヵ月にわたる72回の低価格のセッションでトレーニングを行った無作為化対照試験の結果について評価を行った。このトレーニングプログラムは、複数の疾患に焦点をあて、ヒトの解剖学的構造から臨床診療に至る多様なトピックスをカバーするものであった。各セッション当たりの出席率は56%であった。研究者らは、トレーニングにより、トレーニングを受けていない医療提供者から成る対照群と比較して、狭心症、下痢や喘息といった病気に対する正確な症例管理が7.9パーセントポイント増加したことを見いだした。しかし、トレーニングによって、抗菌薬の過剰処方という重要な問題を含め、薬剤処方行動には有意な変化は認められなかった。関連するPerspectiveでTimothy Powell-Jacksonは、このトレーニングが「1つのデモンストレーション目的のプロジェクトから1国の政策にスケールアップしても、効果が弱まることはない」かどうかは依然として問題であるものの、その低コストによりこうしたトレーニングプログラムが利用可能になるはずであると指摘している。

###


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.