News Release

コスト効率と透明性の高い資金使いが種の回復を促進する

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

米国の絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律のような取り組みは世界の多数の種の絶滅防止に成功してきた。しかし資金不足のため、絶滅の危機に瀕し、絶滅を危惧される状態でなくなるまで個体数が回復した種はほぼない。Leah GerberらのPolicy Forumによると、種の回復に使用できる総資金額は全ての絶滅危惧種を回復させるのに必要な額には満たず、限られた資金をより上手く配分する策が必要になっている。多数の国は絶滅の危機に瀕する絶滅危惧種を特定し、保護し、回復させることを目標とした法律を実施しているが、資金が限られているため、そういった目標の達成は難しい。その結果、回復プログラムを担当する連邦機関は難しい決定に直面している。限られた資金は主に差し迫った絶滅を防ぐことに ―― 最も緊迫した種を優先して ―― 使うべきか。もしくは、回復の見込みの薄い種は見捨てられる可能性があるが、長期的に全般的な種の回復を最大限実現するように配分すべきか。Gerberらは今回、国レベルでの回復プログラムの目標はほとんどの場合明確に概略されていないため、回復目標に関する決定は概ね実行機関に委ねられていると述べている。事を複雑にしているのは、競合する利害関係者らの様々な社会的・経済的・環境的価値が混在していること、何百という連邦政府が保護する種と保存活動についての考慮である。状況がこのように複雑であるため、資金をどう配分するかは場当たり的で黙示的に決定されることが多い。限られた資金は体系的で論理的かつ透明な方法で保全および回復プログラムに配分するよう、Gerberらは提案している。Gerberらが提案した枠組みでは、最重要目標と所定の予算でその最も重要視する種を救うための最善の資金配分を明確に示すことで、これらの決定の質と透明性が向上する。透明でコスト効率の高い資金配分によって、資金を提供する機関や共同保護活動組織は自分たちの出費の効果と成功をより強く確信することができる。これは、アメリカ以外で実行される場合にも、投資を全体的に増やせる方法である。

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