News Release

REM睡眠の障害は記憶形成を損ない得る

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

新たなマウスの研究から、急速眼球運動(REM)睡眠が脳内で記憶を強固にする助けとなるという、直接的な因果関係を示すエビデンスが提供された。REM睡眠と記憶の間の関係は、長い間科学者たちの考察対象であったが、REM睡眠が一過性の状態であることに加え、ヒトからREM睡眠を実験的に奪うことには倫理的懸念があるため、研究が難しかった。REM睡眠時に脳内で生じていることを詳細に調べるため、Richard Boyceらは光遺伝学的技術を用いて、REM睡眠時のマウス海馬内のニューロンを光を用いて選択的にサイレンシングし、学習と記憶に関わると考えられている シータ波と呼ばれるシグナル伝達パターンを阻害した。研究者らはマウスの睡眠を妨げることなく、REM睡眠時のシータ波を阻害することで、マウスにおいて文脈記憶(新しく興味を引かれる物体のある場所など)と情動記憶(肢に受けた弱いショックに関連する恐怖など)の形成が妨げられることを示した。しかし、REM睡眠時以外にシータ波を阻害しても、両方の記憶に影響はみられなかった。関連するPerspectiveでBernat Kocsisはこの結果について論じている。

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