News Release

東日本大震災後、子宮頸がん検診の受診率の回復に地域格差があることを明らかにしました

Peer-Reviewed Publication

Tohoku University

Disasters Can Affect Cervical Cancer Screening for Years

image: Cervical Cancer Screening Bus view more 

Credit: 2020 Miki et al.

災害後、女性の健康に関連して、月経不順などの問題が報告されています。しかし、女性の健康の管理、特にがん検診受診率の変化は調査されていません。本研究では、東日本大震災前後の子宮頸がん検診受診率の変化に焦点を当て、2009 年から 2016 年まで、宮城県の 45 地域で子宮頸がん検診受診率を調査しました。結果、地震後の津波の影響を受けた 4 地域では、地震が発生した 2011 年に受診率の著しい減少が認められました(前年に比べて 3%以上の減少)。さらに、これら 4 地域のうち 3 地域の受診率は、2016 年の時点においても震災前より低い受診率でした。 また、2011 年度から 2016 年度の各年度において(2014 年度を除く)、沿岸地域(9地域)の受診率の回復は、非沿岸地域(36 地域)の受診率の回復よりも有意に低いことが明らかとなりました。 医療機関を受診することが遅れる「Patient's delay(患者になることの遅れ)」は被災地でのがん治療の問題の一つに挙げられています。 受診率の低下は、進行がんになってからでの遅い発見につながると懸念されます。災害後の健康診断を含む包括的な医療システムの確立は、女性の健康管理にとって重要な課題であり、対策が求められます。 本研究成果は、日本時間 2020 年 3 月 12 日朝 4 時(アメリカ東部時間 2020 年 3 月 11 日 14時)の PLOS ONE 誌に掲載されました。

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