News Release

SARS-CoV-2のヒト曝露試験の倫理的懸念に対処する

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

SARS-CoV-2ウイルスに対する有効なワクチンが得られるには何ヵ月もかかると考えられるが、管理下でのヒト感染(CHI)試験を実施すれば開発を加速できる可能性がある。CHI試験は、緊急の必要性により科学界で考慮されることが増えている。ポリシーフォーラムで、Seema Shahらは、COVID-19パンデミックに対応したCHI試験実施の倫理的枠組みの概要を述べた。CHI試験では、少数の自発的参加者を故意に感染症に曝露して、実験用ワクチン候補や治療の有効性に関するデータを速やかに収集する。多数の感染症に対処する臨床的取り組みで、多くのCHI試験から安全で好結果な実績が得られているが、その実施には倫理的懸念が伴う可能性がある。大きな不確実性と議論があるものの、拡大しつつある世界的なCOVID-19パンデミックと死亡数の急速な増加を考慮すると、新しいCHI試験が進められる可能性は高い。今回、Shahらは、最新の倫理的枠組みを適用して、新しいコロナウイルスCHI研究の考慮と懸念に対処した。この枠組みは、倫理的に容認できるSARS-CoV-2を用いたCHI試験の条件の概要を示すものであり、研究界と参加を考慮している参加者へのガイダンスを提供している。Shahらは、枠組みのなかで扱っている倫理的考慮事項において、CHI試験には、その使用を正当化し参加者のリスクが妥当であると考えられる十分な社会的価値がなければならないと主張している。

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