Public Release: 

変異が植物を、有害な火薬TNTから保護する

American Association for the Advancement of Science

このニュースリリースには、英語で提供されています。

TNTを分解できるようにする植物の変異が同定された。TNTは、前世紀に土壌中に非常に多く存在するようになった火薬であり、特に産業廃棄物のある場所や、鉱山、軍事紛争地域に多くみられる。TNT(2,4,6-トリニトロトルエン)は、毒性のある残留性の環境汚染物質であり、植物の根に蓄積し、成長・発達を妨げる。TNTの悪影響を避けるだけでなくこの有害物質を分解できる植物の機構の同定は、TNT汚染地域の緑化や土壌改良の改善につながると考えられる。Emily Johnstonらは、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のさまざまな植物株からTNTが存在しても根が大きく成長する株をスクリーニングし、TNT処理土壌で生育したときにこれらの植物の苗条と根のバイオマスを改善するMDHAR6遺伝子の変異を明らかにした。MDHAR6変異植物は、他の有害物質に対する耐性は示さず、この変異がTNT特異的であり、植物防御の全般的な増強に関連しているものではないことが示された。研究チームによる解析で、この変異が存在してもTNT濃度は低下しないことが明らかになった。 しかし、電子的活性を測定したところ、TNTの1電子還元が明らかになった。この変化は、この火薬の植物に対する毒性を弱める。著者らは、このMDHAR6とTNTとの反応を利用して、環境的に許容できるタイプの除草剤も生み出せることを指摘している。Graham NoctorによるPerspectiveでは、この論文で明らかになった、プラスチドとミトコンドリアにおけるMDHAR6の生理学的役割に関する新たな疑問を生じさせたその他の驚くべき知見について検討している。

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Article #10: "Monodehydroascorbate reductase mediates TNT toxicity in plants," by E.J. Johnston; E.L. Rylott; E. Beynon; A. Lorenz; V. Chechik; N.C. Bruce at University of York in York, UK.

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