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ロボットからの非流暢な発話が人との親和的な関わりを引き出す

人の微細なしぐさにあわせてダイナミックに発話と身

Toyohashi University of Technology

人間の対話的なコミュニケーションは他者の言葉や身振りに基づいて行われます。我々は相手が自分との会話に集中しているか、聞き手となってくれているかどうかを感じることができ、相手の注意を取り戻すために自らの行動や発話を変えます。

しかしながら、多くのロボットは人と対話する時でさえ、未だにモノローグ・独白的な発話生成のメカニズムを用いています。例えば、人が注意を向けていてもいなくても、ロボットは同じ調子でしゃべり続けます。

豊橋技術科学大学のインタラクションデザイン研究室(ICD-lab)の研究者らは、聞き手の注意を考慮した新しいロボットの発話生成メカニズムを考案しました。Talking-Allyは人の視線を追い、背景にあるスポーツイベントや周りにある何かによって人の注意が逸れているかどうかを判断します。Talking-Allyは人がテレビを見ていたら前かがみになって頷いたり、どこか他の場所を見ていたら頭を回転させたりキョロキョロしたりします。これらのしぐさと「えーと」「あのー」などの発話を組み合わせて,Talking-Allyは人の注意を取り戻そうとします。このような適切なインタラクションは、人の視線や注意を考慮せずに身振りや発話を行う場合に比べて、大幅に人の注意をロボットの方へ向かせることができることが実験で確認されました。

「私たちは人とロボットのインタラクションのさなかに、魅力的なスポーツ番組に人の注意が逸れてしまうようなしかけを作りました。それによって、会話の状況や発話生成パターンの組み合わせの有効性を検証することが可能になりました。」と筆頭著者の松下ひとみさんは述べています。

「Talking-Allyは聞き手の状態にあわせて身振りや話し始めの言葉(発話開始要素)、しぐさをダイナミックに決定し、それらを発話と同期させます」とインタラクションデザイン研究室の岡田美智男教授は説明しています。「これらの振る舞いをランダムに表出するよりも、ずっと説得力のある発話となることを我々の分析は示しています。」

本研究が示した,「適応的な発話調整のメカニズムが会話の中で注意を引き付けたり維持したりするために重要である」という知見は、人とロボットのインタラクション研究の進展に大変役に立ちます。さらに、Talking-Allyは注意が逸れた人を上手く会話に取り戻すためのコミュニケーションプロトコルを明確にしました。これは説得力のあるコミュニケーションを成立させ、ロボットとのインタラクションを確実にする一助となります。そのような研究プラットフォームは、最終的には人とロボットのインタラクションに関するあらゆるアプリケーションにも適用できます。

現在、Talking-Allyは人の注意のレベルに対応するセットから、ランダムに反応の身振りを選択しています。将来は相手からの微細な手がかりに基づいて各状況に応じて適切な身振りを使い分け選択することで、個々に応じたロボットのインタラクションをさらにカスタマイズしていく予定です。

本研究は、文部科学省科研費基盤B(26280102)、挑戦的萌芽研究(24650053)の助成を受けたものです。

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References:

Hitomi Matsushita, Yohei Kurata, P. Ravindra S. De Silva, and Michio Okada (2015). Talking-Ally: What is the Future of Robot's Utterance Generation? Proceedings of the 24th IEEE International Symposium on Robot and Human Interactive Communication (RO-MAN 2015), Kobe, Japan. Best Paper Award Finalist.

Naoki Ohshima , Yusuke Ohyama, Yuki Odahara, P. Ravindra S. De Silva, and Michio Okada (2015). Talking-Ally: The Influence of Robot Utterance Generation Mechanism on Hearer Behaviors, International Journal of Social Robotics, 7(1), 51-62.

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