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寄生虫がヒトの生殖に影響を及ぼす

American Association for the Advancement of Science

新たな研究により、アマゾン地域の女性で回虫感染のために再生産率が上昇しうる一方で、鉤虫感染のために再生産率が低下しうることが分かった。寄生虫感染者は世界で20億人にのぼり、一部の寄生虫は認知障害や栄養障害を引き起こしうることが知られているが、今回の研究から、再生産率も影響を受けることが示唆される。さらに著者らは、この関係の背景にある興味深いメカニズムとして免疫系の役割を提唱している。寄生虫が再生産率に及ぼす影響のさらなる解明をめざして、Aaron Blackwellらは、ボリビアの盆地に住むチマネ族(Tsimane)の女性を対象に9年間にわたり収集したデータを用いた。チマネ族の女性の再生産率は平均で1人当たり9人である。分析の結果、鉤虫に繰り返し感染している女性の出産は非感染女性と比べて最高で3人少なかった一方、回虫種に感染した女性の出産は非感染女性と比べて最高で2人多かったことが分かった。これら2種の寄生虫は、異なる免疫系の変化を引き起こすことが知られており、回虫感染による変化は、妊娠時に起こる変化と偶然類似している。女性の月経周期が進むにつれて、2型ヘルパーT(Th2)細胞のレベルが上昇し、もし受胎が生じるとこのTh2細胞の高レベルが妊娠中に継続し、1型ヘルパーT(Th1)細胞を抑制するように働く。回虫はTh2細胞レベルを高めることが知られ、鉤虫はTh1細胞応答とTh2細胞応答の両方を引き起こすことが報告されていることから、著者らは、両寄生虫は免疫細胞バランスを変化させることで間接的に、再生産率に影響を及ぼすと示唆している。

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