Public Release: 

新しい技術と政策でより良い海洋観測を行う

American Association for the Advancement of Science

自動船舶識別装置(AIS)は有益な海洋データを提供し、国際海洋政策に影響を及ぼす可能性をおおいに秘めているが、この装置の使用が徹底されていないことや、利用者によるデータの改竄など、対処すべき問題もある、とDouglas McCauleyらは今回のPolicy Forumで強調している。海洋は今なお地球で最も観測がなされていない領域のひとつであるが、最近では、多くの国や組織がAISの力を利用して、海洋観測の不足を補おうとしている。AISトランスポンダーは、船舶の識別情報・位置・針路といった情報を公に発信している。この装置は、海洋保護区(MPA)を監視する際などに貴重なデータを提供してくれる。こうした使用によって、最近では、キリバスのフェニックス諸島保護区の閉鎖に対して、漁業者がどのような対応をしたかが明らかになった。著者らは、AISのデータが他にもさまざまな場面で役立つことを強調している。一部の国では、船舶にAISトランスポンダーの搭載が義務付けられている。しかし、AISには大きな問題点が2点ある。ごく一部の船舶しか現在はAISの搭載が義務付けられていない点と、AISを搭載している場合も、トランスポンダーのスイッチを切ったり、位置データを改竄したり、正しくない識別情報を発信したりして、不正をする船舶もあるという点である。データ分析はAIS違反の是正に重要な役割を果たすだろう、と著者らは述べている。新たに開発されたアルゴリズムは、数千隻の船舶から寄せられたデータを処理して、海上でAISのスイッチが切られたことを知らせることができる。これ以外にも「対なりすまし」アルゴリズムは、診断機能を使って、偽りの情報を伝えた船舶の真の目的を見極める。最後に著者らは、国際海事機関(IMO)の加盟国と地域漁業管理機関に対して、AISの適切な使用を徹底するよう呼びかけ、AIS装置を船舶に搭載していてもそれを適切に使用しなければ、もう法令を順守していると見なすわけにはいかない、と述べている。

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