Public Release: 

大学の天文台がタッグを組んで超新星の謎を解明

National Institutes of Natural Sciences

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甲南大学理工学部物理学科の山中雅之・平生太郎基金研究員は、日本の光赤外線天文学大学間連携を通じた共同研究によって、『限界を超えた超新星』の爆発前の姿を明らかにしました。Ia(イチエー)型超新星は遠方銀河の距離を精密に測定する道具として使われてきたにも関わらず、『限界を超えた超新星』の発見などにより、30年以上にわたりその起源について長い論争が続いていました。今回、当研究員をはじめとする研究グループはSN 2012dnという『限界を超えた超新星』の徹底観測によって、通常では見られないような非常に強い赤外線放射を捉えることに成功しました。詳細な解析の結果、赤外線放射は爆発する前の天体からの放出物由来であることがわかり、長年未解決であった起源天体の正体が「降着説」であることを明らかしました。本研究成果は、『Publication of the Astronomical Society of Japan』オンライン版に2016年5月18日付で掲載されました。 Ia(イチエー)型超新星は、銀河に匹敵するような明るさで輝き、かつどの天体でもほとんど同じ絶対的な明るさを持つことが知られています(以下、Ia型超新星は単に超新星とします)。この性質によって、銀河までの距離を正確に測定することが可能です。1990年代後半、パールムッター、リース、シュミットらは、このIa型超新星を用いて宇宙が加速膨張していることを明らかにしました。彼らはその業績を讃えられ、2011年ノーベル物理学賞を受賞しました。 しかしながら、その重要性にも関わらず、その起源は二つの星が周り合う連星系が起源であること以外未だに明らかになっていません。現在、爆発へ至るシナリオは大きく二つの説が考えられていますが、30年以上にわたる長い年月の間、論争が続いています。その二つの説とは、「降着説」と「合体説」です。片方が白色矮星、もう一方が通常の恒星である場合、白色矮星への物質降着が起こります。これによって、限界質量に到達し爆発に至る道筋が考えられます。これを「降着説」と呼び、超新星を説明する従来からの有力なシナリオでした。しかしながら、限界質量を超えた白色矮星の爆発でなければ説明が困難な特異な超新星爆発(以降、『限界を超えた超新星』)が数例発見されました。当研究員らも2009年に一例について研究成果を出しています。そのような『限界を超えた超新星』は従来の標準的な「降着説」では簡単に説明することができません。一方で、「降着説」ではなく、二つの白色矮星の連星であり、重力波放出によって互いの距離が近づき最終的に激しい合体を起こして、一気に限界質量を超え、爆発に至る「合体説」であれば容易に説明可能であるという提案もあります。果たして爆発起源の正体は何なのか、その解決が待たれていました。 2012年、『限界を超えた超新星』候補であるSN 2012dn(図)が発見されました。この天体は、これまでの同種の超新星で最も地球に近く、詳細な観測が可能であることが期待されました。そこで、山中研究員らはこの天体が天文学的にとても価値が高いものであると判断し、光赤外線天文学大学間連携(図)を通して11台もの望遠鏡を総動員し、爆発初期からの観測を実施しました。特に、近赤外線波長域に関してはこれまで観測例が非常に少なく、全く新しい情報が得られることが期待されました。この観測は、開始してから西方側に沈む限界までの150日にもわたるものとなりました。 観測の結果、山中研究員らは通常の超新星では見られない強い赤外線放射を捉えることに成功し、その起源を詳細に解析しました。その結果、超新星として爆発する前に起源天体から放出された物質が超新星からの放射によって温められ、この赤外線を放射していることを突き止めました。また、超新星から放出物までの距離は0.2光年程度であることを明らかにしました。『限界を超えた超新星』において爆発前の天体由来の放射が観測されたのは初めてのことです。その放出率を見積もったところ、従来からの有力候補の一つである「降着説」を強く支持するものであることがわかりました。「降着説」では、恒星からのガスがゆっくりと白色矮星に降り積もり、限界質量に到達するかあるいは超えて爆発に至りますが、この時、爆発直前までガスの移動が続き、二つの星の周囲は密度の濃い物質が存在しています。一方で、「合体説」では、白色矮星が二つ形成された後、合体衝突に至るまで非常に長い時間かかってしまいます。そのため、合体前の天体の周囲には放出されたガスはほとんど無くなります。したがって、起源天体からの放出物を捉えたことは、「降着説」を支持する結果です。 本研究は『限界を超えた超新星』の起源を明らかにした史上初めての研究成果となり、多様な分野へのインパクトが期待されます。『限界を超えた超新星』と、そうでない典型的な超新星の起源は異なるものであるのか、同一起源であるのか、さらなる研究が加速されるでしょう。また、どのような理由から白色矮星が限界質量を超えるのかも明らかにされなければなりません。高速回転することによって限界質量を超えるというシナリオも提案されていますが、そのような天体の観測例は未だありません。 本研究における星周物質の探索のアイディアは、赤外線放射の理論的予言に基づくものでした。今後は、他の超新星においても同じアイディアに基づいて観測を行うことで、爆発起源に迫ることができるでしょう。さらに、超新星を使った宇宙加速膨張の研究においても注意が必要となると考えられます。『限界を超えた超新星』は宇宙膨張の加速度測定のサンプルから除かれなければいけませんが、今回その起源が理解されたことでこの混入を精度よく排除できるかもしれません。本研究成果は宇宙膨張の加速をより精密に決定することにつながると期待されます。 Caption for the image of galaxy and supernova 広島大学1.5mかなた望遠鏡で取得された超新星爆発SN 2012dnの星野画像。画像中央にSN 2012dnが見えています。また、超新星の存在している母銀河ESO 462-016が左側に見えています。この銀河までの距離は、1億3000万光年と知られています。超新星はただの点源で、膨張で広がっていく姿を捉えることはできませんが、明るさや色などの変化を追うことが可能です。 Caption for the image of map and telescopes 光・赤外線天文学大学間連携事業に参画している各大学の望遠鏡群。これらのうち本研究においてSN 2012dnの徹底観測に参加した観測機関は、国立天文台岡山天体物理観測所、同天文台石垣島天文台、広島大学、鹿児島大学、北海道大学、東京工業大学、名古屋大学、兵庫県立大学、京都産業大学です。また、大阪教育大学も観測に参加しました。

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