Public Release: 

幹細胞移植のためのさらに標的を絞ったアプローチを示唆する研究

American Association for the Advancement of Science

造血幹細胞(HSC)の維持に不可欠な、あるアミノ酸が同定された。この知見は骨髄移植のためのより安全な前処置の可能性を示唆している。骨髄移植は、血液のがんなどさまざまな重篤疾患の治療に用いられているが、その手技は高いリスクを伴う。新しい細胞を導入する前に、HSCと常在しているがん細胞など骨髄内の細胞は、放射線や化学療法を使って破壊される。これによって、二次的な悪性腫瘍、内分泌障害、生殖障害などの重度の合併症が引き起こされることがあり、死に至ることもある。これらの細胞を標的とするより洗練された方法があれば、骨髄移植はずっと安全になる。それ故に、Yuki Tayaらは、ある単一のアミノ酸が欠けている細胞を培養する研究を行い、どのアミノ酸がHSCの維持に不可欠かを調べた。そして、バリンというアミノ酸がないとき、HSCの複製が相当に損なわれることを見出した。ヒト血液細胞を有するマウスでも同様の障害と減少が見出された。これはバリンがヒトの造血幹細胞・前駆細胞(HSPC)の維持に重要な役割を果たしていることを示唆している。マウスにバリンを含まない餌を与えると、白血球と赤血球数が著しく低下した。注目すべき重要な点は、マウスにバリンなしの餌を4週間与え、その栄養分を突然再導入すると、半数がリフィーディング症候群という栄養失調症に伴うある種のショック状態になり、生存できなかったことである。したがって、マウスにはアミノ酸の緩徐な再導入が不可欠である。一連の実験において研究者は、骨髄移植のために体に準備をさせる手段として、バリン非含有の食餌を与えたあとバリンを徐々に再導入するほうが放射線よりも良好であること(健康なドナーHSCの長期移植から大多数のマウスが利益を得ている)を見出した。

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