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難病“線維症”の発症原理の一端を解明

Osaka University

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Credit: Osaka University

大阪大学免疫学フロンティア研究センターの佐藤荘助教、審良静男教授らの研究グループは、新しい白血球である疾患特異的マクロファージ SatMを発見し、この細胞による線維症発症メカニズムの一端を解明しました。

SatMを標的とした研究を行う事により、これまで有効な治療法のなかった線維症に対する創薬を開始することが可能となります。

本研究成果は、英国の科学雑誌『Nature(ネイチャー)』(日本時間12月22日午前1時)にオンライン掲載されました。

研究の背景

例えば多くの人が悩まされている疾患である癌を例に挙げると、stage2の肺癌患者の50〜60%は完治します。しかし、肺線維症は有効な薬がないために発症すると完治する確率はほぼ0%であり、非常に大きな問題となっています。

これは、線維症の発症メカニズムが未解明であることが大きな原因の一つとして考えられています。

本研究成果が社会に与える影響

今回発見した線維症発症に関与する細胞SatMについては、発見当初の基礎研究の段階から中外製薬?と共同研究を行っています。本研究で得られた知見を利用してこのSatMを標的とした治療法が開発されれば、これまで有効な薬のなかった線維症に対して高い効果を示す薬が得られる可能性が期待されます。

また本研究成果は、研究チームが考えている“疾患特異的マクロファージ”の観点からも新たな示唆を与えることが期待されます。これまで研究グループが見つけてきたアレルギーに関わるマクロファージやメタボリックシンドロームに関わるマクロファージに異常を示すマウスに、線維化を起こす薬品を投与しても正常マウスと同様に線維化を発症しました。一方で、線維化が起こらない(SatMが欠損した)マウスはアレルギーやメタボリックシンドロームの異常は見られませんでした。このように、病気には病気ごとの“疾患特異的マクロファージ”が存在している可能性が考えられます。したがって、各病気の発症に対応する疾患特異的マクロファージを狙った創薬は、例えばがん治療の際に使用される副作用が著しい薬であっても、その細胞の疾患特異性の高さから副作用を著しく抑えた薬の開発に繋がると考えられます。

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