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過去のフラビウイルスへの曝露がジカの影響を増強する

American Association for the Advancement of Science

過去にデングウイルスまたは西ナイルウイルスに感染したことがジカ感染の影響を強めうることが、マウスを用いてヒトの検体を調べた新しい研究で明らかになった。この結果は、フラビウイルスワクチンをデザインするうえで科学者が直面している大きな課題を強調している。抗体依存性感染増強と呼ばれる現象は、あるウイルスに曝露されていたことにより、そのウイルスと関連のあるウイルスに曝露されたときに以後の疾患が重度となる場合に生じうる。ジカウイルスは、他のフラビウイルス(デングウイルスや西ナイルウイルスなど)がすでに多くの人々に感染している、世界中の地域に急速に広まっている。フラビウイルスに対する抗体が原則的に交差反応することが知られているが、今回、Susana V. Bardinaらは、生体で、フラビウイルスが交差反応し疾患を増強することを明らかにした。Bardinaらは、デング熱感染患者141例と西ナイル熱感染患者146例から採取したヒト抗体を、フラビウイルス感受性になるように育てたマウスに投与し、さらにこのマウスをジカウイルスに曝露させた。ヒトの抗体を投与していないマウスはほとんどがジカウイルス感染後も生存したが、驚くべきことに、デング陽性抗体を少量投与したマウスのうち生存できたのはわずか21%であった。西ナイル抗体を投与したマウスの生存率も幾分低下した。Bardinaらは、ジカ感染の増強は、イムノグロブリンG(IgG)抗体のFc 受容体によって媒介されており、対照抗体を投与したマウスよりも強力なウイルス血症に至ることを明らかにした。ジカウイルスは全群のマウスの脊髄と精巣に検出された。しかし、大量のデング陽性抗体にはジカ感染を防ぐために十分な中和抗体が含まれており、疾患と関連があるのは少量の抗体であった。ジカウイルスに似ている第三のフラビウイルスとしては黄熱ウイルスがあり、黄熱ウイルスのワクチンは存在している。黄熱ワクチンを投与した3匹の猿の小グループでは、ジカウイルスとの交差反応性はごくわずかしか認められなかった。

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