Public Release: 

自閉症と聴覚過敏の併発メカニズムを解明

Mie University, Public Relations Office

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IMAGE: 正常ラットでは、台形体核の神経細胞が適度に抑制されて信号が伝わる。自閉症モデルラットでは、台形体核の神経細胞が障害されているため抑制をかけることができず、信号が過度に伝わることで聴覚過敏となる。台形体核は音がどちらから聞こえているかの判断も行っているため、自閉症の問診に「聞こえる方向がわかっているようですか」も有用である。 view more

Credit: Michiru Ida-Eto

三重大学大学院医学系研究科 発生再生医学講座のグループが、自閉症に聴覚過敏が併発する原因の一部を解明しました。

(1)自閉症と聴覚過敏

自閉症は生まれながら発達障害で、コミュニケーション障害・社会性の障害・こだわりが主な症状である。自閉症には音への敏感さ(聴覚過敏)をしばしば併発するがその原因は不明であり、それ故対策が遅れがちであった。また、自閉症の診断の決め手は細かな問診によるが、医師により判断が異なり、より使いやすい問診項目が求められていた。

(2)世界初の発見:聴覚過敏の原因は聴覚抑制系の異常が原因である

研究グループは従来から自閉症モデル動物を作製し、自閉症の様々な特徴を解明してきた。今回、自閉症モデル動物を用い、脳内にて聴覚過敏の原因と思われる所見を世界で初めて発見した。脳内の音の伝達経路は、「増幅」する経路と「抑制」する経路で組み立てられている。自閉症モデル動物では、音を「抑制」する経路に障害が見られ、これが聴覚過敏を引き起こした原因だと推定した。

(3)「すぐに導入できる」自閉症の新たな診断方法

自閉症により異常が見られた脳の部分は「音がどの方向から聞こえているか」を判断している箇所でもあった。そのため保護者に対し、「(お子様は)音がどこから聞こえてくるかわかっているようですか」と問診することで、かねてより困難だった自閉症診断をより正確に行なうことができる。特別な医療機器も薬品も不要で、新たな問診項目としてすぐに導入することができる。

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