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この遺伝子変異により重症マラリアのリスクが40%低減する

American Association for the Advancement of Science

研究者らは、アフリカ人の一部に存在し、重症マラリアに対する耐性を付与する遺伝子変異を同定した。その分析により、保護作用を有するこれらの遺伝子変異は、マラリアの原因となる寄生虫である熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)が赤血球内に侵入する時に利用する、赤血球の細胞膜に関連する2つの受容体の遺伝子重複、欠失および分子交雑の結果生じることが示唆される。マラリア原虫は、赤血球に侵入してその中で複製を行うことでヒトのマラリアを引き起こし、これにより生命を脅かす合併症につながることがあり、アフリカにおいて小児の主な死因となっている。マラリア原虫が細胞内に侵入する時に利用する2つの受容体はGYPAとGYPBである。今回Ellen M. Lefflerらは、一部のアフリカ人において、受容体GYPAおよびGYPBの変異を引き起こし、マラリアに対する保護作用をもたらす遺伝子変異を同定した。ガンビア、ブルキナファソ、カメルーンおよびタンザニアの10の民族グループから選んだ765人のゲノムシークエンシングを行うとともに、1000 Genomes Projectおよび重症マラリア症例のデータベースからさらに数千のゲノムについて分析が行われた。特にDUP4の遺伝子変異が重症マラリアのリスクを推定で40%も低減することが分かった。DUP4の分析から、この変異はGYPBの欠失と2つのハイブリッド遺伝子のコピー獲得の結果生じたことが示唆された。興味深いことに、DUP4は特定の集団、特に東アフリカ系統の人々にのみ認められた。例えば、この研究で対象となったガンビアの4,791人にはこのコピーは認められなかった。著者らは、DUP4が広まらなかった理由をいくつか提示しており、例えばこの変異が最近登場した可能性や、あるいは東アフリカに特異的なある種のマラリア原虫に対してのみ保護作用を有する可能性などを挙げている。

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