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ストレス応答蛋白質は心臓手術後の腎障害を予防する

American Association for the Advancement of Science

研究者らは、高レベルのストレス応答蛋白質が心臓手術後の患者の腎障害リスクを低減することを発見した。患者60例を分析したこの予備的結果は、侵襲的心臓手術に伴う重度の腎臓合併症の発症を抑制するための新規治療薬およびリスク管理戦略の開発にとって意義を有する。開胸心臓手術に伴う合併症で最も多くみられるのは急性腎障害(AKI)である。AKIは、老廃物を濾過する腎臓の機能が急速に低下した時に発症するが、患者の転帰を悪化させ、入院期間を長引かせ、結果として大幅な医療費増大をもたらす。以前の研究で、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)と呼ばれる細胞シグナル伝達分子が、酸素濃度の変動がもたらす心臓の障害から保護することが明らかにされた。これを受けてChristian Stoppeらは、MIFが腎臓など他の臓器への障害も軽減し得るのではないかと考えた。Stoppeらは、心臓手術前後の複数の時点で患者から採取した血清および尿サンプル中のMIF濃度を測定した。その結果、手術後12時間時点で血清中のMIFが高濃度の患者では、MIF濃度が低かった患者よりもAKIを発症する割合が少なかった。さらに、MIFをコードする遺伝子をノックアウトしたところ、AKIのマウスモデルにおいて死滅する腎細胞が増加する結果となった。野生型マウスでも、腎臓への血流を遮断する前後にMIFを投与したところ、AKIが改善した。この研究は因果関係を証明するものではなく、AKIリスクを有する患者を同定するための効果的なツールとしての血中MIF濃度の臨床的意義を確認するより大規模な臨床研究を行う必要がある。

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