Public Release: 

T細胞の記憶を消去すれば白斑症状が解消する

American Association for the Advancement of Science

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IMAGE: Injection of an antibody treatment durably reversed depigmentation in mice with vitiligo, as evidenced by the darkening of the tail (right), compared to control mice with vitiligo (left). This material... view more 

Credit: J.M. Richmond et al., Science Translational Medicine (2018)

研究者らは、白斑のマウスモデルにおいて、あるクラスのT細胞の活性を標的とすることで皮膚の色素沈着が回復することを発見した。この発見は、現在の治療法よりも持続的で長期にわたる効果が得られる新たな白斑治療の基礎となり得るものである。白斑は自己免疫疾患の一種で、T細胞の攻撃により暗色色素であるメラニンを産生する皮膚細胞が破壊され、結果的に皮膚の色素が失われて白色の斑が出現する。世界の人口の約1%、すなわちおよそ7,500万人の人がこの疾患を有しており、このために患者は苦痛や不安を経験することがある。これまでに、皮膚に生じた白斑に対して一時的に色素沈着と色を回復できる白斑治療が開発されているが、治療完了後の一年以内に症例の最大40%で色素脱失が再発する。このような再発は、皮膚にある常在メモリーT細胞(TRM)と呼ばれる種類のT細胞の活性が原因であるという仮説が立てられている。しかし、このような所見に基づいて、白斑に対するより持続的な治療法を開発することはこれまで困難であった。今回の研究でJillian Richmondらは、白斑患者の病変を分析し、これらの病変には、免疫シグナル伝達分子であるインターロイキン-15(IL-15)に対する受容体の要素を発現するTRMが含まれていることを明らかにした。白斑のマウスモデルから採取したTRMには、同じIL-15受容体が認められた。そこで、確立された白斑を有するマウスに対して、IL-15受容体を標的とする抗体を2週間にわたり投与したところ、これにより投与後2ヵ月間にわたりマウスの色素沈着が回復した。著者らは近い将来、TRMを標的とすることが白斑患者に対する有効な治療戦略となり得るかどうかを明らかにするために臨床試験の実施を予定している。

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