Public Release: 

知られざるショウジョウバエの文化を解明する

American Association for the Advancement of Science

あなたの皿のバナナにとまったメスのショウジョウバエは、縮れた翅をもつ緑色の異性をたまらなく魅力的だと思うかもしれない。これは、それまで何世代にもわたってその地域のメスの恋愛文化によって受け継がれてきた、ショウジョウバエの理想に適合した結果である。新しい研究によると、メスのショウジョウバエは、他のメスのショウジョウバエのパートナー選びを見ることによって交尾相手を選ぶ手がかりを得ており、その傾向に従って適合することで、好まれる交尾相手の特徴に関して長く続く伝統が確立した可能性があるという。この研究結果は、文化はかつて人間とごく一部の鳥類・哺乳類にしかないと考えられていたが(ただし、文化をもつ動物が次々に判明している)、生物の系統樹の枝中にもっと広がっている可能性があることを示唆している。地域特有の伝統が生まれて存続できることが、文化の証だとされてきた。文化的伝統の社会伝達が、現在知られている非ヒト動物以外(認知機能があまり発達していない種を含む)にも存在しうることが理論上は示唆されているが、その実証的証拠はほとんどない。しかも、文化継承の根底にあるプロセスもよくわかっていない。今回Etienne Danchinらは、動物文化の機構的定義 ―― 継承された特徴が社会的に学習されてほかの動物に広がること ―― を提案し、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の交尾手順に当てはめている。Danchinらによると、一連の実験を通して、メスのショウジョウバエに他のメスがさまざまなパートナーと交尾するところを見せたところ、メスのショウジョウバエは他のメスから交尾相手に対する好みを素早く学習し、自らの交尾相手を選ぶ際にその好みを真似る傾向が強かったという。さらに、この研究の観察結果を基にしたモデルによって、こうした社会的な学習と適合が地域特有の伝統を生み出して何千世代も維持しうることと、考慮すべき進化的意味をもつことが裏付けられたという。

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