Public Release: 

ウイルスベースの治療が小児の眼球の癌を標的にする

American Association for the Advancement of Science

腫瘍細胞を殺滅するウイルスベースの治療法が、マウスモデルおよびパイロット臨床試験において、主に小児が罹患する腫瘍である網膜芽細胞腫に対して有望な有効性を有することが示された。さらなる研究が必要であるが、この治療法は、現在は容姿を損なう外科手術によって治療されている網膜芽細胞腫に対して、新たな治療選択肢を探索するための基礎的な知見となるものである。研究者らは、網膜芽細胞腫の症例数は年間8,000例に上ると推定しており、この数字は1歳未満の小児における全ての癌の11%を占める。大部分の症例は、通常は腫瘍抑制において重要な役割を果たすRB1という遺伝子の不活化が原因である。網膜芽細胞腫に対する標準治療は化学療法であるが、そうした薬物を増強して投与すると網膜に損傷を与え、長期的な視力の問題を引き起こす可能性がある。一部の症例では、眼球全体を摘出する手術が必要となり、この眼球摘出術は結果として失明をもたらす侵襲的治療である。今回Guillem Pascual-Pastoらは、それに代わるものとしてVCN-01と呼ばれる網膜芽細胞腫の治療法を検討した。VCN-01は、RB1経路の機能不全を有する腫瘍細胞に感染してこれを殺滅するウイルスを利用するものである。この治療法は、若齢ウサギモデルにおいて安全性が示され、網膜芽細胞腫マウスの眼球内にこのウイルスを投与(ヒト小児に対して実施可能な用量と同等用量で)したところ、腫瘍増殖が阻止され、転移が予防され、化学療法を実施した場合と比べて眼球摘出術までの期間が延長した。重要なこととして、著者らはVCN-01を網膜芽細胞腫の患児2例に投与し、このウイルスが腫瘍細胞内で複製できること、また全身性炎症を引き起こさないことを確認した。これらをまとめると、今回の結果は、網膜芽細胞腫およびRB1不活化を有する患者に対する治療法候補としてVCN-01のさらなる開発を進めることが妥当であることを示していると、Guillem Pascual-Pastoらは述べている。

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