Public Release: 

作物の生産性を上げる遺伝子導入の鍵

American Association for the Advancement of Science

新しい研究によると、自然な光呼吸における非効率的で犠牲の大きい副次的影響を回避すべく作られた合成代謝経路を持つように作出された遺伝子導入タバコは、そうでないタバコに比較して、生産性が40%も大きく向上したという。この結果により、自然な光合成の内在的限界を克服し、米や小麦といったタバコ以外の重要作物の生産性と収穫量を世界的に向上するために使用できそうな方法が提案された。農薬・肥料の使用や灌漑の利用を増やすといった作物の収穫量を増やすための既存の取り組みがほぼ最適化されている今、大きな焦点となっているのは光合成の効率である。炭素固定酵素RuBisCOは大気中の二酸化炭素を植物バイオマスに転換する際の重要な酸素であるが、酸素との反応で機能不全な副産物も生成してしまう。光呼吸がこれらの副産物を無害化して有用な分子に変えるのであるが、このプロセスはエネルギー喪失という犠牲を伴う上に、潜在的収穫量の重要な決定要因である光合成効率も低下させてしまう。地球上で最も重要な作物の中には20~50%も光合成効率が下がるものもある。非効率的な光呼吸経路による収穫量の犠牲を解消すれば作物の生産性が大幅に向上する可能性があり、これが急増する世界の農産物需要を満たすには必要だと論文の著者らは述べている。Paul Southらはモデル作物としてタバコを使い、RuBisCOの酸素化の副産物をより効率的にリサイクルする外来の合成代謝経路を導入した。タバコを使ったのは、遺伝子操作が簡単なこと、性質が丈夫であること、種子を多く生成することなどから、タバコが研究目的に適しているためであった。Southらはこれまでの研究を踏まえ、自然な光呼吸の通常経路を通らないように作られた合成グリコール酸代謝経路を持つ様々なトランスジェニック植物を作出した。温室と屋外農地の両者で実験を行った結果、この合成経路は乾燥重量バイオマスの大幅な増加をもたらした。関係するPerspectiveではMarion EisenhutとAndreas Weberがこの研究結果の意義について詳しく解説している。

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