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抗体を真似た低分子はマウスを致死的なインフルエンザから守る

American Association for the Advancement of Science

経口投与すると、広域中和抗体を真似ることで、マウスを非常に致死的な量のインフルエンザから守ることができる、新たに発見された低分子インフルエンザ阻害物質が紹介された。この研究結果は、抗体を利用した低分子の発見という概念を実証しており、将来さまざまなウイルス感染症を中和するために使用できる新しいクラスの「抗体模擬」薬への道を拓いている。インフルエンザ大流行は毎年、世界中で数百万例もの重度疾患症例と約50万例もの死亡を引き起こしている。しかし、現在利用できる季節性インフルエンザワクチンでは、さまざまなウイルスサブタイプに対して限られた防御しか得られない。赤血球凝集素(HA)幹領域を標的とすることでインフルエンザウイルスを中和するヒトの広域中和抗体(bnAb)の発見により、広域的または普遍的なインフルエンザワクチン開発への扉が開かれた。しかし、抗体と違い、低分子薬は経口投与に非常に適しており、bnAbの望ましい代替物となり得る。Maria van Dongenらは、抗幹領域bnAb CR6261の相互作用と分子機構の構造学的知識に基づき、さまざまなインフルエンザウイルスを中和する低分子リード化合物を作製した。そして、約50万個の低分子化合物をAlphaLISA(Amplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay:増幅発光近接均一性アッセイ)技術を用いてスクリーニングし、ウイルスのHA幹領域のCR6261エピドープを選択的に標的とするものを発見した。さらにVan Dongenらは、幅広い型のインフルエンザに結合する有望な能力を示す化合物を選び出し、化学をさらに最適化して、bnAbの機能を再現できる生物が利用可能な低分子「抗体模倣物質」、JNJ4796を作り出した。In vivo評価の結果によれば、この化合物を経口投与することで、非常に致死的な量(致死量中央値の25倍以上)のH1N1インフルエンザマウスからを防御でき、連続曝露時の生存可能性が大きく高まった。また、この分子はヒト気管支上皮細胞のウイルス感染症を中和できた。

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