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氷河時代の周期が10万年になった原因

American Association for the Advancement of Science

南極大陸を取り巻く海水の海洋循環速度が遅くなったことによって、中期更新世遷移期後の地球規模の氷河時代の厳しさが極端に変化し、この氷河時代の期間が2倍超になったことが新たな研究によって発見された。過去数百万年にわたり、地球気候の自然周期については氷期および間氷期の正常な盛衰が支配的であった。概して、これらの周期は主に揺動する地球が太陽の周りを公転する楕円軌道と歩調を合わせていたと考えられている。各軌道周期に起因した入射太陽放射の変動によって、氷河サイクルの厳しさおよび持続期間を含め、地球気候が大いに影響を受けている。しかしながら、中期更新世遷移期(おおよそ125万年前~70万年前の間の期間)では、氷河サイクルの速度が極端に変化した。これらの氷河サイクルはより寒くおよびより長くなり、期間が41,000年からほぼ10万年に延びた。中期更新世遷移期(MPT)は、その軌道に起因した原因が不明であり、大部分が説明されていないままである。さらに、中期更新世遷移期の全期間にわたり詳細に利用可能な古気候の記録などがほとんどないため、MPTの特徴を詳細に理解することは難題であった。Adam Hasenfratzらは、150万年にわたる南極海の温度および塩分濃度に関する新たな記録を示した。単細胞生物の動物プランクトンの種である有孔虫類の微視的殻の内部に閉じ込められた複数の微量元素および酸素同位体を使用して、HasenfratzらはMPT全期間にわたる南極海海洋循環の変化を評価した。深海からの供給および海面海水での再放出が減少したことから明らかなとおり、この10万年周期の出現が海洋成層の増加および深海からの二酸化炭素放出(深海の海水によって輸送されるCO2が海面に運ばれ、大気中に放出される)の減少と同時期に発生したことが今回の論文の成果から示唆される。その結果、大気中のCO2が減少し、地球の公転軌道によって調整される駆動要因にもかかわらず、氷期が持続することが可能になった。Laurie Menvielが関係するPerspectiveにおいて本研究の発見についてより詳細に考察している。

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