News Release 

細胞のアンテナの異常により、よくみられる心疾患が引き起こされうる

American Association for the Advancement of Science

Katelynn Toomerらが、微細な、毛のような細胞構造の欠陥が、僧帽弁逸脱症(MVP:世界で最高40人中1人が罹患しているよくみられる心疾患)を引き起こしうることを発見した。遺伝性のMVPを有する数世代の家族の遺伝子解析に基づくToomerらの知見から、このよくみられるがほとんどわかっていない病態の基礎的原因の候補が明らかになった。MVPは通常、患者に軽度の症状しか引き起こさないが、一部の症例では心調律の異常および心機能の喪失に至る場合がある。MVPの有病率が高いにもかかわらず、科学者は、MVPがなぜ生じるのか、心臓でどのように進展するのかまだ完全に理解できていない。Toomerらは、本研究で、ヒトとマウスの僧帽弁の発生を追跡し、弁組織の繊毛(細胞外のシグナルを受け取るアンテナに似た構造)の喪失により、MVP患者でみられるものと同様な先天性欠損が生じたことを発見した。また、11人が遺伝性のMVPである数世代の家族(43人)の遺伝子発現ならびにMVP症例1,412件の過去の遺伝研究のデータも検討した。解析により、MVP患者には、正常時に適切な繊毛の成長を導くDZIP1と名付けられた遺伝子に変異があることが明らかになった。その後の実験で、DZIP1が欠損した仔マウスには発生中に繊毛形成の異常がみられ、引き続いて以後MVPおよび弁の異常がみられることが示された。この研究のMVPの遺伝的・細胞的起源に関する見識により、現在手術でしか治療できないMVPに対し、薬剤をベースとした介入法のデザインが促進されると考えられる。

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