News Release 

超早期の肺転移病巣では肺細動脈が腫瘍細胞で閉塞

-新たな薬剤送達法の開発の必要性を示唆-

Tohoku University

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IMAGE: Reconstructed image of pulmonary blood vessels. Upper: Reconstructed lung 3D images. Below: Pseudo-color images of pulmonary blood vessels. The color of the blood vessel represents the thickness of the blood... view more 

Credit: Tohoku University

主要臓器に発生したがんが,血管あるいはリンパ管を介して肺に転移したものを転移性肺がん、あるいは、肺転移と呼びます。

東北大学大学院医工学研究科 腫瘍医工学分野の小玉 哲也 教授およびスフバートル アリウンブヤン特任助教は、同大学病院 阪本真弥 講師、森士朗 講師らとの共同研究により、肺転移の超早期段階においては、血管を介する従来の薬剤送達は、治療には有効でないことが示されました。

小玉らのグループは、正常な肺と比べ、肺転移モデルでの肺内の総血管長、総血管体積、総血管分岐数が著しく減少していることを、マイクロX線CTを用いた解析から明らかにし、その原因が、腫瘍細胞が肺細動脈を閉塞させている結果であることを病理組織像から示しました。

また、高分子製剤を模擬した蛍光粒子の肺転移巣への集積はなく、腫瘍新生血管からの高分子の漏出と貯留に基づくEPR効果が確認されないことを明らかにしました。

これらの結果から、肺転移の超早期段階における血管を介した全身化学療法においては、低分子抗がん剤だけでなく高分子抗がん剤でも、肺転移病巣に十分な薬剤を送達させることができないことが示唆されました。

本研究は、従来の全身化学療法に代わる新たな薬剤送達法の開発、ならびに新規な治療法の開発の必要性が求められることを意味しております。

本研究成果は、2019年11月5日(イギリス時間午前10時)国際科学誌Scientific Reports 誌(電子版) (doi: 10.1038/s41598-019-52144-2)に掲載されました。

なお、本研究の一部は、日本学術振興会研究費補助金の助成を受けておこなわれました。

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