News Release 

低かく乱地域で進化した動物は現代の環境破壊による影響を受けやすい

American Association for the Advancement of Science

低かく乱環境(氷河作用、火災、ハリケーン、人間による開拓がほとんどない環境)で進化し、生存してきた動物種は、現在生じている森の分断化による影響を受けやすいことを、Matthew Bettsらが報告している。著者らは世界中の70を超えるデータセットによる情報を用いて、森林に生息する動物種の中で、分断化の影響を受けやすい割合が、歴史的にかく乱を受けた率が低い森林生態系では3倍も高いことを示している。この結果は、森の分断化による生物学的な影響には、動物種や場所によって大きなばらつきがある理由を知るための情報を提供する助けとなる。生息地の喪失は、世界的に生物多様性の低下をもたらす主要な原因となっていることについて、ほとんどの科学者は同意しているが、生息地の分断化が動物種の多様性にどのように影響を及ぼしているのかは、何十年にもわたり議論の種となってきた。「絶滅フィルタ(extinction filter)」仮説は、高かく乱環境で進化した動物種は、伐採や森林の開拓などの新たなかく乱現象に直面しても存続する確率が高いはずだと予測している。Bettsらは、4,400種もの動物に関する世界中のデータセットを用いて、世界の森林についてこの仮説の検証を試みた。著者らは世界中の各研究地点について、これまでに得られているデータとして、森林火災の深刻度、その地域が最終氷期最盛期に氷河化を受けたか否か、その地域が熱帯暴風雨の襲来を経験したか否か、また歴史的に人工的な森林喪失が50%を超えているか否かに関するデータを収集した。全ての動物種について統合したところ、「絶滅フィルタ」仮説を強く支持する所見が見出された。この結果は、節足動物と鳥類について強く認められたと、著者らは述べている。「我々が得た結果は、断片化の保護における重要性と、断片化が生物多様性に及ぼす影響に関する議論に、部分的に和解をもたらすものである」と著者らは記している。著者らはまた、今回の結果は、断片化の影響を抑えることを目的とした保護活動は、最も影響を受けやすい生物種が生息する特定の地域に合わせて調節できることも示唆している、と述べている。今回の研究結果については、関連するPerspectiveの中で詳細に論じられている。

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