News Release 

生細胞内の遺伝子工学による電気活性材料

American Association for the Advancement of Science

研究者らが、合成生物学と材料科学を融合させることで、ニューロンの特定の集団を遺伝的に操作し、生きている動物の細胞構造内に電子-組織混合物を作り出したことが、新しい研究で明らかになった。この新しいアプローチにより、生物系内で、多様で複雑な機能的合成構造と材料を創造できるようになるかもしれない。光遺伝学(レーザー光パルスを使用して遺伝的に改変したニューロンの挙動を調整する)と同様、バイオエレクトロニック医学の新しい分野は、電気刺激を使って細胞または器官特異的効果を生み出そうとしている。多くの細胞と組織は電場に反応する(特にニューロン)。そして電気的刺激はさまざまな細胞活動に影響を与えることが示されている。臨床適用範囲は切断後の疼痛の鎮静から組織再生までに及ぶ。しかし、膜に組み込んだ導電性ポリマーを用いて細胞の電気的性質と細胞の電気刺激に対する反応を変化させる現在の方法では、多くのさまざまな細胞集団、すなわち標的外の組織要素に影響を与えてしまうことが多く、望ましくない副作用が生じてしまう。現時点で、電気活性ポリマーに細胞タイプ特異性を組込めるアプローチはない。そのため、より標的を定めた電場と刺激の使用が可能になれば、バイオエレクトロニック医学の治療能力を大きく改善できる。Jia Liuらは、生細胞の複雑で強力な生合成機構を利用して、遺伝的に標的を定めた化学的アセンブリにおける初めてのアプローチを発表した。Liuらは、発現すると、遺伝的に標的としたニューロンに、電気活性ポリマーを合成して自らの細胞膜に組み込ませるよう指示するように酵素を改変し、効率的に細胞の特定の集団の電気的性質を変化させた。この標的化アプローチにより、細胞の本来の機能を損なうことなく、ニューロンの性質ならびに自由に動いている線虫(C. elegans)の特定の行動のin vivoバイオエレクトロニック操作が行えた。「今後の研究では、神経活動の一部を変化させることによって、科学的およびトランスレーショナルアプリケーションを達成するためのこれらの要素の長期的な組み込みを実証することを試みる」と、Kevin OttoとChristine Schmidtが、関係するPerspectiveで述べている。

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