News Release 

女性10,000人を対象とした研究で複数がん種を対象とした血液検査の実施可能性および安全性を検討

American Association for the Advancement of Science

がんの既往のない女性約10,000人を対象とした探索的研究において、研究者らは複数がん種を対象とした血液検査の評価を行い、局所的で外科的に切除できる可能性のある早期がんを含め、いくつかのがんを検出できたことが報告されている。検出されたがんの中には、通常は進行した段階で診断される卵巣癌が含まれている。この検査の安全性と実施可能性に焦点を当てた著者らにとって重要であったのは、無用で侵襲的な大量の追跡検査を課すことなく、また患者がマンモグラフィーなどの他の標準的ながんスクリーニングを受けることを控えるようなすることはなく、実施できるということであった。さらなる試験が必要であるとしても、今回の研究は複数のがん種を対象とした検査におけるいくつかの基本的な問題を検討することができた、と著者らは述べている。がんの早期診断は、がんによる将来の死亡を減少させる上で重要なことのひとつである。現在、スクリーニングを行うアプローチにより、大腸がん、乳がん、肺がん、および頸部がんによる死亡率が低下しているが、検査受診率には大きなばらつきがあり、一部のタイプのがんスクリーニングは標準リスクの人には推奨されない。最小侵襲の複数がん種スクリーニング検査は、すでに標準的なスクリーニング法に従っている集団でも、がんの検出率を高める可能性がある。しかし、複数のがん種を対象とした血液検査についてはいくつかの疑問が残されている。今回の新たな研究DETECT-A(Detecting cancers Earlier Through Elective mutation-based blood Collection and Testing)において、Anne Marie Lennonらはこうした疑問のうちのいくつか、例えば以前に他の方法でがんが検出されなかった人でも今回の方法によってがんの検出が可能かどうかなどの疑問に答えようと試みた。Lennonらは、がんの既往歴のない65~75歳の女性約10,000人を組み入れた。著者らの解析では、ほぼあらゆる種類のがんが対象とされ、血中のDNAおよび蛋白質をがんマーカーとして実施された。安全性を最大化するために、DETECT-Aではがんに対する診断検査を始める前に3つの段階が組み込まれた。検査値異常があってもがんに関係ない理由である場合に、第3段階に至ってようやく、検査陽性が認められた患者に対して最終的な検査、すなわち全身陽電子放出コンピュータ断層撮影(PET-CT)スキャンに進むことになる。この検査は通常、臨床診療において腫瘍の検出、部位確定、および診断に用いられている。

DETECT-A研究で用いられた血液検査は、CancerSEEK(http://science.sciencemag.org/cgi/doi/10.1126/science.aar3247)と呼ばれる多検体検査の初期のバージョンで、結果的に26例の女性でがんが検出された。研究参加者においては、この血液検査で検出されなかった他のがんも明らかにされた。12ヵ月の研究期間中に、合計で96件のがんが診断された。これらのがんのうち、26件は血液検査で、24件は標準的なスクリーニング検査で、また46件は他の検査法で検出された。この研究の参加者において、ベースラインの血液検査後にマンモグラフィーを受けた割合がその前年度と比べて低いかどうかについて解析を行ったところ、参加者が検査を受ける行動には大きな変化は認められなかったことから、そのような検査をルーチンの臨床ケアに組み込むことは可能であること、またこれらの参加者が標準的なスクリーニング検査を受けることを控えることはないことが示唆され、著者らは今回の検査アプローチがルーチンの検査に取って代わるものではないことを強調している。著者らは、DETECT-Aは特定の検査について規制機関による承認を受けることを目的としたものではないと、明確に述べている。今回のような検査法の臨床における妥当性と有用性をさらに評価するためには、正式な登録試験も含め、より規模の大きい試験が必要となろう。

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