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適応免疫の喪失が、深海のアンコウが 仲間と融合するために役立ち、生殖の成功を促している

American Association for the Advancement of Science

アンコウでは適応免疫が不完全であることが示され、アンコウがどのようにして免疫拒絶を起こすことなく一時的にまたは恒久的に仲間と融合できるかが説明された。ほとんどの脊椎動物では、適応免疫(脊椎動物の免疫の特徴と考えられている、防御性 T細胞応答とB細胞応答の組み合わせ)の喪失は致死的となりうるが、深海の生物アンコウに関しては、防御免疫が実際に深海における生殖の成功の妨げになる。深海では仲間を見つけることが信じられないほど困難である。このため、有害な影響なくアンコウカップル間で組織融合ができるように適応免疫機能が抑えられており、喪失を埋め合わせるために別のタイプの自然免疫に置き換えられている可能性がある、と研究者らは仮定している。このユニークな免疫学的変化は、自然免疫系と適応免疫系がいったん確立されると、破局的な結果を伴うことなく消失できないという一般的な考え方とは異なり、脊椎動物の免疫系が、時間の経過とともにより柔軟になり得ることを示唆している。アンコウ の性的寄生現象は、主にアンコウの生きたまたは死んだ標本の入手が困難なため、研究が難しい。Jeremy Swannらは、非付着、一次付着、および恒久的付着を行うさまざまなアンコウ種の保存標本31個の凍結組織を挽き砕いて DNAのシーケンシングを行うことで、この謎に取り組んだ。Swannらは、融合を行う種では、非付着の種に比べて、重要な免疫系の遺伝子の構成と構造が劇的に変化していることを発見した。一時的に付着する種の雄は、抗体の成熟(適応免疫における重要なプロセス)を支持する機能的なaicda遺伝子を喪失していた。恒久的に付着することが知られている種では、さらにrag遺伝子(T細胞受容体と抗体遺伝子のアセンブリに不可欠)の喪失などの追加の変異がみられた。結果は、アンコウでは自然免疫と適応免疫の共進化が解放されて、性的寄生の採用が支持されたことを示唆している。著者らの予測によれば、適応免疫がないために自然免疫が介入し、深海で最も種に富んだ脊椎動物分類群であるアンコウの 進化的な成功を促進する助けをしたと考えられる。将来的には、このユニークな免疫の形態に関する見識によって、免疫不全患者の自然免疫を促進する治療などの臨床での取り組みに関する情報が得られる可能性がある。

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