News Release 

大気中CO2のパルス的急増は氷河期と間氷期初期にも起きた

American Association for the Advancement of Science

大気中二酸化炭素(CO2)のパルス的急増は、かつては最終氷期の寒冷な気候下に限るとされていたが、比較的温暖な間氷期初期にも起きていたことが新しい研究によって判明した。Christoph Nehrbass-AhlesらはEPICA(ヨーロッパ南極氷床コア計画)のドームC南極氷床コアから得た大気中CO2濃度の新しい記録を用いて、これらの急激なCO2放出は地球の気候‐炭素結合システムでは一般的な現象で、大西洋南北熱塩循環(AMOC)の強さの変動におそらく関係していることを示した。この結果は、地球温暖化によって大西洋の循環に同じような影響が及べば、今後も同じように大気中CO2が急増する可能性があることを示唆している。寒冷な最終氷期に百年スケールでCO2が大気中に勢いよく放出されたことは分かっている。こういったCO2急増はこれまでの間氷期の温暖な気候条件では起こらなかったと考えられているが、それを調査するのに必要な大気中のCO2変動についての千年未満スケールの記録はこの約60,000年分しか存在せず、最終氷期以前には及ばない。Nehrbass-Ahlesらは古代の南極氷床に閉じ込められていた330,000~450,000年前の高解像度CO2記録を提示し、それにより、寒冷な気候の時期も温暖な気候の時期も顕著なCO2放出があったことを明らかにした。この発見に基づいて、Nehrbass-Ahlesらは、これらの放出イベントは自然な炭素循環の一般的特徴だが、時間分解能と精密度が不十分なCO2記録では検知されなかった可能性があると述べている。さらに、このパルス的放出イベントは氷床融解によるAMOCの崩壊に関係しているという。人為的な気候変動による同様の氷床融解がAMOC崩壊を引き起こせば、今後も大気中CO2は急増する可能性があると彼らは述べている。

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