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高齢の野生チンパンジーはヒトと同じくより「ポジティブな」交友を最も重視する

American Association for the Advancement of Science

Research News

20年にわたってオスのチンパンジーを研究してきた研究者らによると、ヒトと同じように野生のチンパンジーも年を取るにつれて少数でもより有意義な交友を重要視するようになるという。彼らの研究は、高齢者の社会生活の変化は残された時間に限りがあるという感覚に起因するという有力な心理学理論の検証で、これによってヒト以外の動物も年齢に関係する社会的選択性を持つことを示すエビデンスが初めて得られた。社会情動的選択性理論(SST)は、年を取るにつれて人は老い先短いという感覚ゆえに確立されたポジティブな関係を優先させるようになり、新しい友達を作るより最も親密で最も古くからの最も大切な友達と過ごす方を選ぶという理論である。こういった傾向は未来について独自の複雑な論理的思考を行うと考えられている人間全体に広く見られるが、この行動が自分の未来の時間に関する明確な感覚によって引き起こされているのかどうかを判断するのは容易ではない。一部の最近のエビデンスでは、加齢に伴う社会情動的目標の変化は未来時間展望とは無関係という可能性も示されている。Alexandra Rosatiは今回、ヒトとヒト以外の社会性動物の比較研究によってヒトの社会的行動とその起源が分かるという方法を利用して、ヒトの社会的高齢化の主要要素が野生チンパンジーと共通するかどうかを調査した。ウガンダのキバレ国立公園で20年間にわたって実施した研究を使って、Rosatiらは15~58歳の野生のオスのチンパンジー21頭の社会的交流について報告した。その結果によると、若いチンパンジー同士の関係は一方的で敵対しており、高齢のオスのチンパンジーの交友関係は若いチンパンジーのそれより相互的でポジティブだという。また、高齢のチンパンジーは単独になりがちではあるが、大切な社会的パートナーとの交流も多めである。この結果は、社会的選択性の強化は未来時間展望が充分ではない状態で起こり得ることを示しているとRosatiらは述べている。関係するPerspectiveではJoan Silkが、「したがって、SSTが形成されて解説されたこの行動様式はヒトという種を超えて一般的だと考えられ、よく発達した時間概念や寿命についての自覚には依存しない可能性があると書いている。

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