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気候が温暖化すると低温気候に適応した種の感染症リスクが高くなる

American Association for the Advancement of Science

Research News

新しい研究の報告によると、温暖化が加速すれば、温暖気候や低温気候に適応した多くの種で感染症発生リスクが高くなるのに対して、高温気候に適応した種では感染症リスクが低くなる可能性があるという。気候が生態群集に及ぼす数多くの影響に加えて、ここ数十年は、野生生物集団内での感染症発生が頻度を増し、広範囲に及ぶようになった。こうした観察結果は、気候変動と野生生物の感染症リスクとに関連があることを示唆しているが、宿主‐寄生者の生態と環境の関係は元来複雑で解明は難しい。研究者らが「温度不適合」仮説を提案し、両生類におけるこうしたパターンの説明を試みたところ、小さな病原体のほうが、その感染対象である大きな種よりも異常気温に強い耐性をもつ傾向があることが示唆された。従って、高温気候に適応した種は、異常な低温状態において感染症リスクが非常に高くなる一方で、低温気候に適応した種は、気温が異常に高いとリスクが非常に高くなる。気候変動に伴う気温変動が種や地理的地域の感染症リスクに及ぼす影響に関して、この仮説を拡張することで説明可能かどうかを判断するため、Jeremy Cohenらは世界中の7346の野生生物集団に見られる2021組の宿主‐寄生者について、病原体罹患率を示すデータセットを作成した。そのデータをモデル化したところ、温度不適合仮説を支持するような結果が得られたという。低温気候に適応した野生生物は、異常な高温の時期には感染症リスクが高くなった。そして、高温に適応した宿主は低温の時期に感染症リスクが高くなった一方で、異常な高温の時期にはリスクはやや低くなった。こうした影響は寄生者と宿主の種類と特性にそれぞれ大きく左右され、変温種で最も大きかった。陸上の淡水生態系でも同様の影響が見られた。

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