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安定したペロブスカイト太陽電池‎が太陽の力を効率的に増強する

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

セシウムをペロブスカイト太陽電池に添加すると、高い効率を維持しながら、その熱安定性および光安定性が大幅に向上することが、新たな研究により示された。金属ハロゲンペロブスカイト太陽電池が魅力的なのは、第2相として上部におくことで、市販されているシリコン太陽電池の効率が20~30%高まる可能性があるためである。このような増強効果が得られるのは、ペロブスカイト太陽電池が、エネルギーの高い青色光を含む広域の光を吸収できるためである。しかし、約1.75電子ボルト(eV)という好ましい光学バンドギャップに達するペロブスカイト太陽電池は、光安定性および熱安定性の低い物質を含んでいる。David McMeekinらは、ペロブスカイト太陽電池について、従来のホルムアミジニウムイオンに代えて部分的にある程度のセシウムイオンを用いることで、その安定性を改善することに成功した。従来のペロブスカイト太陽電池には不安的層が存在するが、セシウムの添加によって電池内に単結晶層が生じ、大幅に安定性が高まる。1.74 eVという光学バンドギャップをもつセシウム電池は、それ自体17%という効率を示す。シリコン太陽電池の上に置かれることで、改良ペロブスカイト太陽電池はシリコン電池の効率を7.3%高めることができる。著者らによれば、この増強効果により理論上、ペロブスカイト/シリコンタンデム電池では効率を25%以上高めることが可能だという。そのうえ、ペロブスカイトはある一定スペクトル内の光に「同調可能」であるため、安定性の高まったペロブスカイト太陽電池は、発光機器への応用にとって重要な意義を持っている。

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