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2回欺いて…新しい「トロイの木馬」抗体はエボラウイルス感染を回避できる

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

2またになった抗体がフィロウイルス様エボラウイルスが進化させてきた独自の免疫回避機構に対抗できることが明らかになった。これは、緊急に必要とされているエボラウイルスへの幅広い防御を提供できる治療法開発に至る重要なステップである。エボラウイルスを含むフィロウイルスは、独特の経路で宿主細胞に侵入する。小さな輸送小胞(エンドソーム)を介して細胞内にアクセスし、そこでNPC1と呼ばれる特異的な宿主細胞受容体と相互作用してから、正体を現す。事実上、この2段階の経路は盾として機能し、ウイルスを免疫系から隠して抗ウイルス療法の有効性を妨げている。Anna Wecらは、この進化した免疫回避機構に対抗する方法を探索し、まず最初にウイルスの外側にある特定の糖タンパク質(GP)に結合してウイルスに乗り込み(トロイの木馬のように)、次にエンドソーム内のNPC1に結合して、GPとNPC1の相互作用と最終的なエボラウイルスの宿主細胞内への放出を妨げる二重特異性抗体を作成した。Wecらは、ヒト細胞株で、既知の全てのエボラウイルスに対するこの抗体の中和活性を確認し、エボラ出血熱を幅広く治療する能力があることを実証した。また、マウスモデルでも抗体の有効性を評価し、未接種の対照群と比較して、致死量を接種後2日間70%のマウスが複数の型のエボラウイルス感染を生き延びたことを明らかにした。Wecらによれば、二重特異性抗体システムは、ラッサ熱ウイルスなどの細胞内受容体をハイジャックする他の病原体に対しても有用となりうる。

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