News Release

広帯域テラヘルツパルスによる新しいコヒーレント振動励起過程を発見

次世代エレクトロニクス・バレートロニクスにつながる半導体材料のコヒーレントな振動励起

Peer-Reviewed Publication

Yokohama National University

image: 

Schematics of the ultrafast broadband terahertz excitation and polarization rotation detection of phonon in WSe2. Obtained result (lower right) includes the coherent phonon oscillation signal excited via sum-frequency process (upper right).

view more 

Credit: Satoshi Kusaba / Yokohama National University

横浜国立大学の草場哲助教、武田淳教授、カリフォルニア工科大学のHaw-Wei Lin氏、Geoff Blake教授らの研究グループは、次世代エレクトロニクス・バレートロニクス材料として注目される遷移金属ダイカルコゲナイド半導体の一種、セレン化タングステン(WSe2)に広帯域テラヘルツパルスを照射し、光学特性の変化を高感度に計測することによって、コヒーレントな振動が励起されていることを明らかにしました。さらに、この励起過程は従来の振動励起過程とは異なり、和周波過程を通して発生していることを見出しました。和周波発生による振動励起は振動制御の可能性を広げることから、今後バレートロニクス応用が期待されている層状半導体の物性解明やデバイス開発にとって重要な光電変換の制御につながるものと期待されます。

本研究成果は、国際科学雑誌「Applied Physics Letters」(2024年3月19日付)に掲載され、Editor’s Pickに選ばれました。また本研究は、日本学術振興会の二国間交流事業、科学研究費補助金の支援を受けて行われました。


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.