News Release

低周波帯で動作する分布型ひずみ・温度センシング技術を開発

Simple BOCDR design maps strain and temperature along fibers without costly GHz equipment

Peer-Reviewed Publication

Yokohama National University

image: 

The figure shows the Brillouin-gain-spectrum map obtained along a 13-m single-mode silica fiber. The upper diagram marks a ~1.1-m strained section. The lower color plot displays the corresponding shift in Brillouin frequency, confirming distributed strain sensing.

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Credit: YOKOHAMA National University

横浜国立大学大学院工学研究院の水野洋輔准教授らの研究グループは、デュアルレーザ構成による新たなブリルアン光相関領域反射計(BOCDR)システムを開発し、光ファイバに沿ったひずみと温度の分布を、低周波帯で高精度に測定することに成功しました。従来の技術で必要とされていた11 GHz帯の信号処理を、200 MHzという低周波帯で実現したことで、高価な広帯域信号処理機器を用いずに測定できます。

このBOCDRシステムでは、2台のレーザに独立した周波数変調を加え、それらの相対的な変調位相を掃引することで、分布測定を可能にしました。13 mのシリカ光ファイバに対して実施した検証実験では、約1.1 mのひずみ区間を明確に検出することに成功しました。

本技術により、橋梁やトンネル、産業用パイプラインなど、片側からしかアクセスできない構造物に対しても、簡易かつ低コストでの構造ヘルスモニタリングが可能になると期待されます。今後、研究グループはさらなる測定速度の向上や長距離化、長期安定性の強化を図るとともに、実環境での応用実験にも取り組む予定です。

本研究成果は、2025年4月25日に英国IOP Publishing社の「Journal of Physics: Photonics」誌に掲載されました。

 


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