Article Highlight | 21-Oct-2025

機械学習を用いた液架橋力グリッパによる微小物の自動分類を実現

Yokohama National University

横浜国立大学の渕脇大海准教授らの研究グループは、独自に開発している液架橋力グリッパと機械学習による物体検出を組み合わせ、脆弱な1mm未満の大きさの微小物を分類し再配置することの出来るシステムの開発に成功しました。0.6mm×0.3mmの電子チップ部品、0.8mm長・0.6mm長の精密ねじ、0.3-0.8mmの異形状ガラスビーズの4 種類の1mm未満のサイズの物体のピック&プレース作業に成功し、物体 1 個あたりの平均作業時間は 86.0 秒、位置決め誤差は 157 ± 84 µm でした。複雑な形状の1mm未満のサイズの物体を非破壊で繊細にピック&プレースできることが実証されました。また、1mm未満のサイズの物体に適した液滴体積を調べるために行った液滴制御実験では、液架橋力がもたらす影響を定量的に分析し、液滴体積が小さいほど安定性が増して位置決め誤差が少なくなることが確認されました。

この研究は、1mm未満のサイズの物体の自動分類と配置に向けた大きな一歩であり、マイクロマニピュレーション技術の進歩に寄与しています。将来的には、地質科学的な微化石の分類、医療分野での細胞操作、精密電子部品、微小機械部品の操作への応用が期待されます。このシステムは、現在は手作業に頼っている珪藻アートなどの職人技の再現も期待されます。

本研究成果はAdvanced Intelligent Discovery誌に2025年7月9日付で発表されました。

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