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ワラセアの小さな島々で新種の鳥が複数種発見された

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

新しい研究によると、インドネシアの東沖に浮かぶワラセアの3つの小さな未開の秘島で、10の新種および新亜種の鳴禽が見つかり、長年見過ごされてきた孤立地域の生物多様性が明らかになったという。今回の発見は、このような地理的に閉鎖された狭い地域で確認された新種数の記録を、1世紀以上振りに更新した。鳥類はおそらく地球上で最もよく知られた動物だろう。しかし、現在およそ1万1000種が確認されているにもかかわらず、未発見の種がまだ何千種もいると推定されている。それでも、新たな分類群が確認されることは比較的まれである。1990~2019年の間に記載された新種は世界中でわずか161種しかない。地理的に閉鎖された地域で複数の新種が発見されることは、さらにめずらしい。今回Frank Rheindtらは、5つの新種と5つの新亜種の鳴禽を、インドネシアのスラウェシ島東沖に浮かぶ3島で発見したと報告している。6週間にわたる鳥の採集遠征において、Rheindtらはタリアブ島、ペレン島、バトゥダカ島という3つの孤島(この海域に数百ある島のなかの3つ)を調査した。この3島は、地質学的な歴史と複雑さ、ならびに生物学的調査記録の乏しさを理由に調査対象に選ばれた。著者らによると、同様の方法を用いれば、別の地域でも同様に新種の発見につながるような場所を割り出せるという。関連するPerspectiveではJonathan KennedyとJon Fjeldsaが、「これらの結果は、地球表面には生物学的調査が不十分な場所がまだ数多く存在することを示唆している」と述べている。KennedyとFjeldsaは「Rheindtらが行ったような公式の種の記載は、こうしたあまり知られていない生物相を守る保全活動を始めるにあたって、必要な一歩である」とも述べている。

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