image: Fluorescent stains of the CD3 protein (green) in a bone marrow biopsy from a patient with acute myeloid leukemia. This material relates to a paper that appeared in the Jun. 3, 2020, issue of <i>Science Translational Medicine</i>, published by AAAS. The paper, by J. Vadakekolathu at Nottingham Trent University in Nottingham, UK; and colleagues was titled, "Immune landscapes predict chemotherapy resistance and immunotherapy response in acute myeloid leukemia." view more
Credit: [Credit: J. Vadakekolathu <i>et al., Science Translational Medicine</i> (2020)]
急性骨髄性白血病（AML）の小児および成人の3集団から得たサンプル442個を分析したところ、研究者らは薬物抵抗性および免疫療法の奏効の確率を予測する、AMLの新たな免疫クラスを同定した。著者らが発見したAMLにおける免疫プロファイルの概要により、多くの場合に標準化学療法に対する抵抗性に直面することになる患者に対して、臨床医が標的化・個別化した免疫療法レジメンを作成することが可能になると思われる。AMLは治療が難しい場合があるが、その理由はAMLには多様な分子的・免疫的特性があるため、また同じタイプの治療介入に対して全ての患者で効果があるわけではないためである。免疫療法は、化学療法抵抗性をきたした患者に対する治療法候補として研究されてきたが、臨床医にはどういうタイプの患者が免疫療法で最も高い奏効が得られるのかを予測するツールがない。こうした情報のギャップに取り組むため、Jayakumar VadakekolathuらはAML患者の3集団（計370例）から得た骨髄サンプル442個を検討した。著者らはまず、ほとんどのサンプルが2つの免疫サブタイプ、すなわち免疫細胞浸潤型（immune-infiltrated）または免疫細胞枯渇型（immune-depleted）のいずれかに分類されることを見出した。得られた観察結果と、European LeukemiaNet研究ネットワークにより確立された疾患分類とを比較したところ、どの患者で生存率が最も高いか、また治療により最も高い奏効が得られるかを予測することができた。1つの重要な所見は、免疫分子であるIFN-γに関連する遺伝子の発現が高い患者の方が、試験中の免疫療法薬flotetuzumabが奏効する割合が高いことが示されたことである。興味深いことに、IFN-γの活性によっても化学療法抵抗性がみられる割合が予測された。Vadakekolathuらは、T細胞標的療法についてIFN-γ高活性型AMLの患者に対する新規治療アプローチとしてさらなる評価を行うべきであると結論付けた。
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Journal
Science Translational Medicine