News Release

光活性化ラット細胞で動くアカエイ型ロボットがデビュー

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

研究者らにより、光感受性ラット心筋細胞を装備され、その指示に従って動く、アカエイを模したロボットが作製された。アカエイを含むエイ目の魚は、平らな体と、頭部から広がる長い翼状のヒレが特徴である。ヒレの前部から後部へと連続的に生じる、エネルギー効率の高い波状の動きによって、エイは水中を滑るように優雅に移動することができる。このようなデザインにヒントを得て、Sung-Jin Parkらは、エイと同様の質と効率をもつ、柔らかい組織から成る小型のロボットの作製を試みた。その結果、電荷を持たない金を骨格としてアカエイの形状を模し、それを薄層の伸縮性ポリマーで覆った。ロボットのヒレの表面に沿って、ラットの心筋細胞(筋細胞)が意図的に配置された。この心筋細胞は刺激を受けると、ヒレを下向きに収縮させる。ヒレを刺激して上向きの動きで戻すには、心筋細胞がもう1層必要となるであろう。研究者らはその代わりに、金製の骨格が、最初に心筋細胞が刺激を受けた時にある程度の下向きのエネルギーを蓄えておき、細胞が弛緩した時にそのエネルギーが放出されてヒレが上向きに動くようにデザインした。これらの心筋細胞は、遺伝子操作によって光に反応するようにされているため、研究者らは光のパルスを用いてこのロボットをコントロールすることができる。ロボットを左か右に旋回させるには非対称のパルスを用いればよく、周波数の異なる光を使えばそのスピードをコントロールできる。これらの様子を、著者らは一連の動画で見せてくれている。この方法によってロボットをコントロールして、簡単な障害物のあるコースを通り抜けさせることができる。約200,000個の心筋細胞を装備したアカエイ型ロボットは全長16 mm、重さはわずか10gである。

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