image: This is a sketch of the Earth's magnetosphere showing where reconnection occurs between oppositely-directed magnetic fields. This material relates to a paper that appeared in the May 13, 2016, issue of <i>Science</i>, published by AAAS. The paper, by J.L. Burch at Southwest Research Institute in San Antonio, TX, and colleagues was titled, "Electron-scale measurements of magnetic reconnection in space." view more
Credit: James Burch
NASAの宇宙探査機からの高分解能測定によって、地球周辺の磁気再結合の謎が解き明かされた。この物理過程では、磁力線が切断されて再結合して、エネルギーの放出および粒子の加速が行われる。多くの実験室環境および宇宙環境において磁気再結合が重要であるため、今回の成果によって、不十分な理解しか得られていなかった磁気再結合というこの普遍的に存在する物理過程に対して、新たな視点が提供されたと著者らは述べている。磁気圏は、地球を取り巻く宇宙空間であり、そこでは、惑星間空間磁場ではなく、地球磁場が支配的な磁場である。地球磁場の磁力線の再配置および再結合が行われるため、この物理過程についてより良く理解することは、プラズマ物地学にとって重要な目標の一つである。地球磁気圏は多数の宇宙探査機ミッションによって調査されたが、電子スケールでの磁気再結合の測定が行われていなかった。そのため、科学者達は未だ、磁気再結合の原因を十分に理解していない。NASAは2015年3月、MMS（Magnetospheric Multiscale）ミッションの一環として、４機の宇宙探査機を打ち上げた。このMMSミッションは、磁気再結合に関して電子スケールで高分解能宇宙実験を行うことを目的としている。James Burch らは、今回の成果を分析して、電子スケールの動力学が磁気再結合という物理過程の原動力であることを究明した。今回の成果は、核融合炉、太陽大気および地球その他の惑星の磁気圏などにおける磁化プラズマに関して科学者が解釈する際の助けとなるであろう。
###
Journal
Science