今週号のPolicy Forumで、Jorge L. ContrerasとJacob S. Sherkowが、複数の施設を巻き込んだ、CRISPR-Cas9遺伝子編集技術の基礎的な特許権に関する請求権の競合を取り上げている。関与している重要なCRISPR特許保有者は常に、その施設が設立した子会社や「代理」企業および主幹研究員の一人に、排他的な権利を与えている。この方法は、著者らによれば、「有用なヒト治療法の発見や開発へのCRISPR技術の利用を急速に妨害しうる」。例えば現在の仕組みは、専門的技術を持ちCRISPRを用いた新規ヒト治療法の開発手段のある無許可の企業が、その研究を行うために必要な再許諾を得るのを妨げていると思われる。著者らは、現在公的に入手できるすべての代理のライセンス使用許諾契約を検討した。そして、さまざまな場所でこの幅広く利用可能な「基盤」技術にアクセスしやすくするために、現在の排他的なライセンスをどのように再構築できるかを示唆している。
###
Journal
Science