News Release

ネオニコチノイド曝露はミツバチの社会行動を損ない、コロニーの健康状態に影響を与える

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

潜入してマルハナバチの行動をスパイする自動化ロボットプラットフォームにより、ネオニコチノイド殺虫剤が ミツバチの社会行動に及ぼす有害な影響が明らかになり、殺虫剤がミツバチコロニーの健康状態に広範囲に及ぶ影響を与えることが強く示された。ミツバチは、おそらく最も重要な花粉媒介者として、農作物の生産と地球上のほとんどの顕花植物の生存に非常に重要である。しかし、ミツバチが重要であるにもかかわらず、その数は世界中で減少している。ネオニコチノイド化合物は、最も広く使用されているクラスの殺虫剤であるが、ミツバチに大きな影響を与えることが示されており、花粉媒介者の数の減少に関与する原因だと考えられている。ネオニコチノイドの顕著な最も悪い影響は、コロニーサイズの縮小であるが、曝露によって、コロニーを成長させる巣内の行動システムがどのように破壊されるのかは依然として不明である。これらの影響を解明するため、James Crallらは、多数のマルハナバチコロニーの働きバチの行動をモニタリングする革新的な自動化ロボットプラットフォームを利用した。Crallらは、いくつかのコロニーを環境的に現実的な濃度のイミダクロプリド(一般的なタイプのネオニコチノイド)に曝露させた。この神経毒性のある殺虫剤への曝露により、巣内の働きバチの行動に重大な変化が生じた。結果から、イミダクロプリドに曝露された働きバチがあまり活動的でなくなり、幼虫に給餌し世話をすることが減少し、巣の周囲に向かうことが多くなったことが示された。興味深いことに、この行動への影響は時刻によって大きく異なり、働きバチの不活動性と保育行動減少は夜の方が大きかった。また野外で自由に採餌するコロニーの解析から、イミダクロプリド曝露によりコロニーの温度制御が損なわれたことが示された。これらの結果は、ネオニコチノイドに曝露されたコロニーのサイズの減少と死亡率増加( 巣内の働きバチの社会行動・養育行動・温度管理行動が損なわれた結果であると考えられる)を説明している。関連したPerspectiveで、Nigel Raineが、ミツバチに対する殺虫剤の影響の将来的なリスク評価の改善に対するCrallらの研究の意義について議論する。

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