最適な伝導体を関発するという研究レースにおいて研究者らが、伸長させたファイバーコアに沿って層状のカーボンナノチューブのシートを配列するという新たな技術を発見し、極めて効率が高く、しかも可撓性を有する伝導材料を作り出した。このような材料は可能性として、ペースメーカーのリードや発光ディスプレイの改良から、電池やスーパーキャパシタに至るまで、広範な意義を有する。これまで課題であったのは、高い伸縮性を持ちながら、ゆがめても高レベルの伝導性を維持する(多様なナノファーバー、グラフェン、ファイバーおよびゴムを用いた既存の材料では可能でない)伝導材料を作り出すことであった。しかし、Liuらは、ゴムのファイバーコアを約1,400%伸長させ、次いでカーボンナノチューブのシースを、伸ばしたコアと平行に配列することで、これら他の材料に劇的な改良を施すことができた。この技術によりかなりの伸長伝導比が得られ、この材料を1,000%伸長させても電気伝導性の低下は5%未満であった。著者らはすでに、第2層としてゴムを用いるより複雑な材料の組合せを作り出すことで、この技術をさらに1歩押し進めている。これにより、組み合わせた材料内での高度のねじれを可能にし、人工筋肉において動きを制御するために用いうると考えられる。大幅に効率の高い材料を作り出すことで、この研究は将来の医用デバイス、光学素子、ロボットの能力など多くのことに大きな影響をもたらす可能性がある。Tushar GhoshのPerspective記事では、この新規技術に関するさらなる洞察を提供している。
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Article #11: "Hierarchically buckled sheath-core fibers for superelastic electronics, sensors, and muscles," by Z. Liu; S. Fang; F.A. Moura; N. Jiang; J. Di; X. Lepr�; C.S. Haines; R. Zhang; X. Wang; M.D. Lima; D. Qian; H. Lu; R.H. Baughman at University of Texas at Dallas in Richardson, TX; Z. Liu; J. Ding; N. Yuan; R. Wang; W. Lv; C. Dong; M. Chen; Q. Yin at Changzhou University in Changzhou, China; Z. Liu; S. Fang; N. Jiang; N. Yuan; S. Yin; D.W. Lee; R. Wang; H. Wang; W. Lv; C. Dong; R. Zhang; M. Chen; Q. Yin; Y. Chong; R.H. Baughman at Jiangnan Graphene Research Institute in Changzhou, China; F.A. Moura; D.S. Galv�o at State University of Campinas in Campinas, Brazil; M. Zhang at Florida State University in Tallahassee, FL; S. Yin; H. Wang; R. Zhang at Tianjin University of Technology in Tianjin, China; R. Zhang at Northwestern Polytechnical University in Xi'an, China; R. Ovalle-Robles at Lintec of America, Nano-Science and Technology Center in Richardson, TX; J. Ding at Jiangsu University in Zhenjiang, China.
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