image: The surface of Helheim Glacier is incredibly rough and large. view more
Credit: Nick Selmes, Swansea University
グリーンランドのヘルヘイム氷河の観測により、氷山分離の詳細が新たに解明されたとともに、この現象が氷河地震という検出可能な地震事象と関連していることが明らかになった。今回の氷河地震のデータは、間近で研究するのが難しいことで有名な、グリーンランドおよび南極大陸の氷山分離過程を把握するのに役立つ可能性がある。Tavi Murrayらは、カメラとGPSセンサーとグローバル地震観測網を用いて、2013年に55日間、グリーンランド氷床の主要な溢流氷河であるヘルヘイム氷河を詳しく観測した。この氷河はこの期間に約1マイル（1.5キロメートル）後退し、Murrayらは10回におよぶ大規模な分離事象を詳細にとらえることができた。その研究結果から、分離する氷山が氷河からはがれ落ちると、一時的に氷河は逆行し、マグニチュード5程度の氷河地震が起こる様子が明らかになった。こうした特有の地震は世界規模で検出できるので、氷山分離（グリーンランドが近年失った質量の半分近くは氷山分離が原因である）について、さらに詳しいことがわかる可能性がある。
Article #24: "Reverse glacier motion during iceberg calving and the cause of glacial earthquakes," by T. Murray; N. Selmes; T.D. James; I. Rutt at Swansea University in Swansea, UK; M. Nettles at Columbia University in New York, NY; L.M. Cathles at University of Michigan in Ann Arbor, MI; J.C. Burton at Emory University in Atlanta, GA; S. Edwards; I. Martin at Newcastle University in Newcastle upon Tyne, UK; T. O'Farrell; R. Aspey at University of Sheffield in Sheffield, UK; T. Baug� at Thales UK in Berkshire, UK.
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