News Release

銀河団において予想を上回る数の暗黒物質による小規模重力レンズ

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

銀河団にある冷たい暗黒物質の引力によって、はるか後方にある銀河から来る光がゆがめられるか、または曲げられるが、これは重力レンズと呼ばれる現象である。ある銀河団に埋め込まれた低密度の暗黒物質の引力によって、この様な重力レンズの全体的な分布が変更されることがありうる。11の銀河団の観測に関する新たな研究において、Massimo Meneghettiらは、銀河団には標準宇宙論の予想をはるかに上回る多数の(1桁以上の)これらの小規模重力レンズが存在することを発見した。Meneghettiらは、銀河団構造のシミュレーションによる小規模重力レンズ効果に関する予測をハッブル宇宙望遠鏡および超大型望遠鏡VLT(Very Large Telescope)を使用して収集された重力レンズ観測結果と比較した。このシミュレーションからの予想をはるかに上回る多数の小規模重力レンズを発見した。今回の研究者らは、標準的なシミュレーション法に未知の問題が存在するか、または宇宙学者たちが暗黒物質自体の特性について誤った仮定を設けているかのいずれかであると結論付けた。

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