News Release

創薬の新たな構成要素が創薬を加速化する可能性あり

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

研究者らにより、広く多様な薬物候補化合物に、堅固な環状構造を付加できる一群の試薬が関発された。さらに、この新規環状構造の合成プロセスは、これまでの方法で必要とされ、過去に創薬の中止をもたらすこともあった障害となる、複数の段階を大幅に削減する。環状構造の付加は、薬物の性質を最適化するための、魅力的な方法である。例えば、環状構造によって、薬物の体内からの望ましくない排出を抑えることができる。3~4つの炭素分子のみによる最小の環状構造の合成は難しい。また、治療薬物に、その分子の混乱をもたらすことなしに環状構造を付加する方法を見つけることも困難である。今回Ryan Gianatassioらは、4つの原子を含む環状構造を、多くの複雑な薬物様分子の窒素の位置に戦略的に付加することに成功した。いくぶんネズミ採りの罠にも似て、試薬の「ばね」が治療薬物と接触すると開き、効率的に環状構造を捕える。重要なこととして、Gianatassioらの合成技術は、これまでの環状構造の合成法で必要とされていた多くの段階を迂回し、数多くの薬物の開発プロセスを加速化するうえで役立つ可能性がある。著者らによれば、その新規の環状構造はすでに臨床段階で役立っており、一例として、合成プロセスが非効率であるという理由のために中止されたある前臨床段階の候補薬物の開発継続が可能になった。

###


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.