News Release

早期試験でCAR T細胞が神経芽細胞腫の小児の固形腫瘍と闘える可能性が示された

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

再発性神経芽細胞腫(治療が困難な小児癌)の小児12例を対象とした第1相試験で、これらの腫瘍に対して抗癌CAR T細胞が有効性の徴候を示し、神経組織への損傷は避けられることが示された。この結果は、通常はT細胞療法の標的とすることが困難な神経芽細胞腫およびその他の固形腫瘍の治療法として、CAR T細胞をさらに評価すべきことを示唆している。CAR T細胞は癌細胞を追跡して死滅させるように改変された患者由来の免疫細胞であり、白血病などの血液癌に対して非常に有望であることが示されている。しかし、細胞が侵入しにくい固形腫瘍に対してCAR T細胞を利用することは非常に困難である。今回、Karin Straathofらが、神経芽細胞腫に対するCAR T細胞の安全性と成績を検討する第1相試験を行った。経芽細胞腫の腫瘍に共通しているGD2タンパク質を標的とするCAR T細胞を作製し、この細胞を標準化学療法が奏効しなかった小児患者12例に投与した。1ヵ月後、いずれの小児にも測定可能な腫瘍サイズの減少はみられず(標準的なX線基準に基づく)、一部の小児には免疫に関連した副作用がみられた。しかし、2つの前処置薬の投与を受けた3例には抗腫瘍免疫の徴候がいくらか認められ、GD2を有する健康な神経組織の損傷の徴候はみられなかった。Straathofらは認められた抗腫瘍活性が一時的であったことから、腫瘍内での持続性を促進するためにCAR T細胞をさらに調整することが必要であると指摘している。

###


Disclaimer: AAAS and EurekAlert! are not responsible for the accuracy of news releases posted to EurekAlert! by contributing institutions or for the use of any information through the EurekAlert system.