News Release

2015年のScienceに掲載の古代エチオピア人ゲノムに関する論文、訂正

Peer-Reviewed Publication

American Association for the Advancement of Science (AAAS)

Scienceでは2015年10月8日にオンライン版で発表した報告「古代エチオピア人のゲノムにより、アフリカ大陸全域にユーラシア人との交雑が広がっていたことが判明」を訂正する。本研究の結果には著者ら側にバイオインフォマティクスの間違いがあった。ユーラシア西部、より正確に言えば、新石器時代初期の農耕民に遺伝子的により近い出所からアフリカ東部への移住という彼らの結論には影響はない。しかし、この移住が遺伝子的影響を及ぼしたと推測した地理的範囲が広すぎた。ユーラシア西部からの逆流が影響を及ぼしたのは主にアフリカ東部で、サハラ以南の人々にはわずかな影響しかなかった。したがって、発表済みの論文タイトルとアブストラクトでは交雑の地理的範囲が正確ではないため、両方を訂正する。以下が訂正後の論文タイトルとアブストラクト、および、2015年10月のSciPak掲載文と原論文へのリンクである。著者らはこれらの問題を発見したことをPontus SkoglundとDavid Reichに通知している。 訂正後のタイトルとアブストラクト:

古代エチオピア人のゲノムによりアフリカ東部で

ユーラシア人との交雑が広がっていたことが判明

Ancient Ethiopian genome reveals extensive Eurasian admixture in Eastern Africa

解剖学的現代人の進化史を再構築する研究の大半では、アフリカにおける遺伝的多様性の解明が極めて重要なステップである。しかし、ユーラシアからアフリカへの歴史的な移住は現代人の多くの集団に影響を及ぼしており、結論を導き出すのは難しい。

私たちは今回、約4,500年前に生存していた古代エチオピアの男性(Mota)について12.5�のカバレッジでそのゲノムを提示している。このゲノムを用いて、ユーラシアからアフリカへの逆流は4,000年前にヨーロッパに移住した新石器時代初期の農耕民に密接に関連する人々からのものであることを実証した。

Original SciPak entry: http://www.eurekalert.org/jrnls/sci/summaries-10-09-15.php#africa

Original paper: http://science.sciencemag.org/content/350/6262/820

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