新しい研究によると、現在進行中の大量絶滅と同様に、デボン紀末の大量絶滅でも大型脊椎動物の大半が絶滅した。この結果は、大量絶滅の後には種は一時的に小型化するという一部の観察で支持されてはいるものの、議論の余地が残っているリリパット効果を裏付けている。3億5,900万年前に起きたデボン紀大量絶滅は史上最も深刻な絶滅の1つで、96%以上の種が絶滅し、生態系全体が再構成される結果となった。どの種が絶滅し、どの種が生き残ったかについてさらなる手掛かりを得るために、Lauren SallanとAndrew Galimbertiはデボン紀からミシシッピ紀に生息した脊椎動物の1,120の体長データでデータベースを構築した。その結果、大量絶滅に至るまで脊椎動物は一貫して体のサイズが大きくなるが、絶滅後には一貫してサイズは小さくなることを発見した。矮化は続く3,600万年間、デボン紀を生き残った種とともに、進化した新しい型の種(たとえば条鰭類や四足類)にも見られた。大型脊椎動物は繁殖速度が遅く寿命は長い傾向にあり、このことによって、短期間での適応がかなり困難なっている。以上のことから、大型脊椎動物と比較した小型脊椎動物の繁殖ペースの速さと寿命の短さが大量絶滅後の種の繁栄に寄与した大きな要因であるとSallanとGalimbertiは述べている。
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Article #16: "Body-size reduction in vertebrates following the end-Devonian mass extinction," by L. Sallan at University of Pennsylvania in Philadelphia, PA; A.K. Galimberti at Kalamazoo College in Kalamazoo, MI; A.K. Galimberti at University of Maine in Orono, ME.
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